Paragraphの訳語は「段落」ではない

日本語の言葉の単位、学校ではどう習いましたか。国文法をさっとおさらいしてみましょう。

意味を伝えることができる最小単位が単語です。単語が集まっているのが文節です。文とは、句点、つまり「まる」で終わる単語の集合体のこと。その文が集まって、段落ができます。そして日本語の一番大きな言語単位として、一つのまとまった内容を伝えるのが文章です。

段落には二種類あるって覚えていますか。

まず「形式段落」。段落の始めはかならず一字下げます。1字分の空きという形式を手掛かりに、すぐに段落の範囲を見分けることができます。「一つの形式段落につき、一つのトピックだけ」という約束もありましたね。

では「意味段落」はどうでしょう。こちらは内容的にまとまりのある段落の集合体のこと。改行されているので一見違ったまとまりのように見えても、実は同じ内容を論じる段落が続いていたら、意味的には同じ段落とみなす、というわけです。

英文のパラグラフにも、始まるときは(私が学生のころは)、何文字か開けるという、形式段落みたいなルールがあります。しかも、「1パラグラフにつき1トピック」だし。だから「パラグラフって、段落のこと?」と考えるかもしれません。

でも、そんなに単純なことではないんです。

次回は、英語のパラグラフについてお話しします。

Posted in paragraph, Writing, 日本語.