これまでの記事で、「パラグラフと段落は違う」こと、パラグラフのセンテンスには、それぞれある役割が課せられていることを、抽象的にお話ししてきました。
もちろん、パラグラフ一つだけの文章もあります。でも自分の意見を述べたり、何かを詳しく説明したりする文章、つまり論理的な展開が必要な文章の場合は、ひとつひとつが筋道立っていて分かりやすい複数のパラグラフを使った方が説得力が上がります。そのとき使われる骨組みが、「はじめ・なか・おわり」です。
つまりパラグラフライティングとは、「はじめ・なか・おわり」の3つの部分がパラグラフで構成される、言いたいことを論理的に展開するのに向いた書き方である、と言えます。さらに(1)骨組みは「はじめ・なか・おわり」の3つの部分、(2)パラグラフのなかのセンテンスには、何らかの役割が与えられていることから、はっきりした約束事に従ったフォーマットを重視する書き方であると分かると思います。このことから、パラグラフライティングとは、決まった型(自分であれこれ悩む必要なし)を使って、自分の言いたいこと(一番重視すべき点)を重視する方法と説明することもできるでしょう。